GTA新作リークに使われた“多要素認証疲れ”攻撃とは 1時間以上通知攻め、従業員の根負け狙う_ITmedia

人気ゲーム「グランド・セフト・オート」(GTA)などを手掛けるゲームメーカーの米Rockstar Gamesや米Uber Technologiesのネットワークが不正侵入を受け、情報が流出する事件が相次いだ。同じような被害は過去にMicrosoftやCisco、Twitterなどの大手でも発生している。各社とも、そうした浸入を防ぐために多要素認証を設定して従業員のアカウントを保護していたが、攻撃者は「MFA Fatigue(多要素認証疲れ)」攻撃と呼ばれる手口を使ってMFA(多要素認証)を突破していた。
 
 多要素認証で守られたアカウントは、ユーザー名とパスワードを入力してログインしようとすると、登録された端末に電話をかけたりプッシュ通知を送信したりする方法で、そのログインを許可するかどうか確認する。MFA Fatigueの手口ではこれを逆手に取り、故意にログイン試行を繰り返すことで確認通知を何度も執拗(しつよう)に受信させ、相手を疲れ果てさせて承認に追い込む。
 

Uberを狙った手口 1時間以上プッシュ通知を送付

 
 報道によるとUberを狙った攻撃では、攻撃者が事前に何らかの手段で従業員のユーザー名とパスワードの組み合わせを入手して、この従業員のアカウントに何度も繰り返しアクセスを試みた。従業員には1時間以上にわたり、ログインを承認するかどうか確認するプッシュ通知が大量に送信され続けた。
 
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