中国ハッカー、駐中国米大使や米国務省高官のメールにも侵入 米紙報道
【ワシントン=大内清】米政府機関のメールアカウントが5~6月に中国のハッカー集団によるサイバー攻撃を受けていた問題で、米紙ウォールストリート・ジャーナルは20日、バーンズ駐中国米大使やクリテンブリンク国務次官補(東アジア・太平洋担当)のメールアカウントもハッカーに侵入されていたことが新たに判明したと報じた。
一連のサイバー攻撃は、主に米中関係に関わる高官らが標的となっており、中国をにらんだ半導体サプライチェーン(供給網)の再編を主導するレモンド商務長官も被害に遭った。
同紙によると、標的となった人数は限定的であるものの、ハッカーが閲覧したメールは計数十万通に上る恐れがある。機密文書が流出するなどした痕跡は確認されていないが、6月中旬に行われたブリンケン国務長官の訪中に向けた米政権内での計画や議論の内容などが漏れていた可能性も否定できないとしている。
中国ハッカー、駐中国米大使や米国務省高官のメールにも侵入 米紙報道